カンヌ国際映画祭で、パルムドール賞を受賞し、国内でも様々な映画賞を受賞、そして、ゴールデングローブ賞において、外国映画賞にノミネートされた作品、「万引き家族」。
日本人として、21年ぶりの快挙をはたした是枝裕和監督と、豪華キャストが贈る、感動ヒューマンドラマ。
現代社会が抱える問題に即し、家族の在り方を説く。
引用:https://eiga.com/movie/88449/
2018年/日本/監督:是枝裕和/キャスト:リリー・フランキー(柴田治) 安藤サクラ(柴田信代) 松岡茉優(柴田亜紀) 城桧吏(柴田祥太) 佐々木みゆ(ゆり、りん、北条じゅり) 樹木希林(柴田初枝) 池松壮亮(4番さん) 緒方直人(柴田譲) 森口瑶子(柴田葉子) 柄本明(山戸頼次) 高良健吾(警察官) 池脇千鶴(警察官)
万引き家族あらすじ
東京の下町で暮らす柴田家には秘密があった。
治、信代、祥太、亜紀、初枝の5人は家族として生活を共にしている。
柴田治(リリー・フランキー)は日雇いで、肉体労働を続ける中高年。
妻の柴田信代(安藤サクラ)はクリーニングの工場でパートタイムで働いていた。
2人の収入と、初枝(樹木希林)の年金を頼りに暮らしているのだが、初枝は表向きは独居老人として暮らしていることになっている。
他4人の存在はおおやけにはできず、密やかに暮らしているのである。
亜紀(松岡茉優)は信代の妹で、若さを活かし、JKリフレで働いているが、親にはオーストラリアに留学に行っているということにしている。
また、息子の祥太は父親と共に近所のスーパーで万引きを手伝っている。
家族は、万引き以外にも、治が車上荒らしをしたり、初枝がパチンコで客のドル箱を盗んだり、信代は勤め先のクリーニング店の服に入っている金目の物をくすねたり…と、色々な犯罪に手を染めながら、家計を支えていた。
そんな、社会の底辺に近いような生活をしながらも、家族の中はよく、みんな笑顔で暖かく暮らしていた。
ある寒い日のこと、スーパーで連携しながらの万引きを終えた、治と祥太がコロッケを片手に帰っていると、アパートのベランダに放り出された少女と出会う。
可哀相に思った治は、少女を柴田家へ連れて帰る。
「ゆり」と名乗る少女に食事を与え、家に送っていこうとする治と信代は、家の前までつくと、中からゆりの両親が喧嘩をする声が聞く。
「産みたくて産んだわけじゃない」と叫ぶ母親の声を聞いた信代は、再びゆりを連れて柴田家へ帰ることにした。
その一件や、身体の傷から、ゆりが虐待されていることを感じた家族は、ゆりを保護することとなった。
2か月が過ぎ、荒川区で5歳の女の子が行方不明になったとニュースで流れた。
ゆりの両親は2カ月もの間、親戚の家に預けているとごまかしていたが、児童相談所の通報により、発覚したのである。
ゆりは本当の名を「じゅり」といった。
家族は、ゆりの髪を短く切り、新たに「りん」と名付け、第2の人生をスタートさせる。
時が流れ、夏が来るころには、「りん」と家族の絆も強まっていた。
治の怪我や、信代の失業等、悲しい出来事もあったが、花火を見たり、電車で海に出かけたりと、相変わらず明るい日々を送っていた。
そして、やがて「りん」も万引きを手伝うようになるのだが、そのころから、祥太の中に疑念が浮かんでくるのである。
万引き家族みどころ
キャストのはまり具合に注目!
引用:http://www.afpbb.com/articles/-/3174558
まるで本物の家族のようですよね。
劇中でもそのように感じます。
実際は歳が離れている、リリー・フランキーさんと安藤サクラさんですが、今作の夫婦役は2人こそがふさわしい。
どこかだらしないが、明るさと優しさで家族を包む父と、少し強引なところもあるが、度胸と愛情で家族を支える母を二人が見事に演じているように思います。
柴田亜紀は若いながらも陰のある、ちょっと艶っぽい役どころでした。
しかし、松岡茉優さんはCMでよく見る、普段の明るい、「爽やかな松岡茉優」のイメージを全く感じさせない演技でした。
新たな一面を見た気がします。
特に海岸のシーンではナイスボディを披露しており、リリー・フランキーさんも絶賛しておりました。
引用:https://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/about.html
ただ、そこだけに注目ではなく、この万引き家族をはじめ、今後活躍が期待されるであろう本格派女優の一人として、とても存在感がありました。
中でも注目は子役のお二人
引用:https://www.cinematoday.jp/news/N0101229
左が城桧吏さんで、右が佐々木みゆさんです。
このお二人の演技も見事でした。
この映画の雰囲気は同監督作品の「誰も知らない」と少し似ています。
今作の方がもう少し明るいですが。
「誰も知らない」は柳楽優弥さんの名演が話題となりました。
私はその時と同様の衝撃と感動を今作のお二人から受けました。
お子さんならではのあどけなさはもちろんですが、大人でも表現できないような切ない表情を見せてくれます。
これからも要チェックのお二人です。
名優、樹木希林
引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/20180613-00086437/
樹木希林さん、亡くなってしまいましたね。
この映画でも樹木希林の魅力は満載でした。
唯一無二の存在でしたね…。
樹木希林さんシフトで家族構成考えたんじゃないかってくらいはまっています。
これから、こういった役どころを、誰が演じればよいのか…。
万引き家族感想
現代社会は様々な問題を抱えています。
お金にまつわることや、性にまつわること、児童虐待…。
今、この時代に生きているからこそ、共感できることがたくさんあるなと感じました。
この映画が古くなってしまう前にみないと損だと、私は思います。
もちろんいつまでも残る名作ですけどね!
でも今、この映画を見て共感できることが幸せだと思います。
アイキャッチ画像引用:http://www.afpbb.com/articles/-/3174558